“ゼロから生み出す”責任と喜び。――。全工程に関わるナイキのプロダクトデザインのスケール感を伝えたいと思います。
ナイキのプロダクトデザイン職は、製品の企画立案からカタログ掲載まで、 一貫して携わることができます。企画初期は自由度が高いため、まだ見ぬ製品のアイデアを広げ、理想をカタチにしていくことが可能です。その後、強度・コストなど現実的な制約と向き合いながら、アイデアから“売れる製品”へと昇華していく過程は、 決して楽ではありません。だからこそ完成した時の達成感は格別ですね。製品が世の中に送り出され、お客様に選ばれたとき、 ゼロから生み出す喜びと責任の大きさを、改めて実感できます。
私がもっとも成長を実感できた仕事は、ナイキが初めて設計段階から社内でおこなったワークチェアの開発プロジェクトです。プロダクトデザインとして、製品の企画から始まり、設計・試作・調整・撮影・カタログ制作、そして新製品発表会に至るまで、すべての工程に携わりました。このプロジェクトでは、私自身に強度設計や素材の知識がほとんどなかったため、工場の設計担当者や、営業部門など多くの関係者と調整を重ねる日々が続きました。右も左も分からない状態からスタートし、現場での失敗や学びを経て、製品がようやく完成するまでには3年という歳月がかかりました。完成した製品がお客様のもとに届き、市場で評価されているとわかった時には、それまでの苦労が報われたと心から思いましたね。ゼロから生み出し、世に送り出すまでの全プロセスを経験したことで、自分自身の成長を強く実感することができました。
私がナイキを選んだ一番の理由は、プロダクトデザイナーが製品開発の最初から最後まで、一貫して関われる環境に惹かれたからです。ナイキでは、1月に始まる企画立案から、製品の試作・撮影・カタログ制作、そして年末に行われる新製品発表会まで、全ての工程を自分の手で担当することができます。大手企業では工程ごとに分業されることが多く、アイデアが製品になるまでに関与できる範囲が限られるケースもありますが、ナイキでは「自分のアイデア」がそのままカタチになり、「自分の責任」で製品として世に出ていく実感を得られます。また、社内には自分の意見をしっかり伝えればチャレンジを応援してくれる風土があり、自分のやりたいことをカタチにできるチャンスが多いと感じています。「自分発」のモノづくりができるこの環境が、私にとって大きな魅力となりました。
入社以来、プロダクトデザイン一筋で15年以上。今は部門をまとめる室長という立場で、プレイヤーとして手を動かしながら、後輩への指導やマネジメントにも力を入れています。もちろん、自分でデザインしたい気持ちは今も強くあります。ただそれ以上に、後輩が成長していく過程に、大きなやりがいを感じています。これからは、企画や方向性を示す立場としてチームを導きながら、自分自身も“マネジメントという新しいデザイン”に挑んでいきたいと思っています。
就職活動では、「自分が何をしたいのか」「どんな仕事がしたいのか」を、徹底的に突き詰めて考えてみてください。そして、その“やりたいこと”が本当にできる会社なのかを、必ず確認してほしいと思います。たとえばデザイナーとして入社しても、実際には企画だけ、あるいはプレゼン資料だけ…という企業もあります。だからこそ、“何ができるか”に注目して、自分に合う環境を探してください。会社の規模や待遇だけではなく、「本当にやりたい仕事ができるか?」を軸に選べば、きっと納得のいく未来が待っているはずです。